第一次試験では基礎科目、適性科目、専門科目の3つの科目に分かれて試験が行われます。
ここでは基礎科目について調べてみました。
目次
専門科目の概要と出題範囲
技術士一次試験の専門科目は「20の技術部門のうち、あらかじめ選択する1技術部門に係る基礎知識及び専門知識」を問う問題が出題されます。
解答は5者択一式のマークシートで、全35問が出題されるうち25問を解答します。
合格ラインは50%以上となっており、13問以上に正解すれば合格となります。
「20の技術部門」については次のとおりとなっています。
- 機械部門
- 船舶・海洋部門
- 航空・宇宙部門
- 電気電子部門
- 化学部門
- 繊維部門
- 金属部門
- 資源工学部門
- 建設部門
- 上下水道部門
- 衛生工学部門
- 農業部門
- 森林部門
- 水産部門
- 経営工学部門
- 情報工学部門
- 応用理学部門
- 生物工学部門
- 環境部門
- 原子力・放射線部門
それぞれの技術部門での「基礎知識及び専門知識」が出題されます。
難易度については部門によって問題が違うため一概には言えませんが、個人的には概ね「専門部門の教育、研究、実務に携わって5年目ぐらいで知っておいてほしいこと」が出題されていると思います。
例えば建設部門の専門科目では二級建築士の試験問題と似たレベルのものが出題されています。
電気電子部門では電験三種(第三種電気主任技術者試験)レベルに似た出題されています。
情報工学部門では基本情報(情報処理技術者試験)レベルに似た出題がされています。
それぞれの合格者の二級建築士では28歳、基本情報では25.1歳となっています。(電験三種は見当たりませんでした)
ですので大学の専門課程で2年間学んだ後に実務を3年、若しくは新規に業界に携わって5年ほどではないか、と推測しています。
ちなみに技術士 第一次試験の合格者の平均年齢は33.3歳と少し高めです。
この要因としては
- 技術士試験が大学などの教育機関では知名度の低く、会社で必要とされて受験する
- 社会人になって取得を目指すと基礎科目が難しい
ことが要因として挙げられると思います。
以上のことから、専門科目の難易度はその業界にいればそれほど難しくない、ということができきます。
出題範囲について
出題範囲は専門部門によって変わりますので一概には言えませんが「専門部門の学術的な基礎知識が広く浅く」問われています。
公式サイトによるそれぞれの部門での範囲についてです。
例えば「建設部門」ですと「土質及び基礎」から始まり「電力土木」「トンネル」「施工計画」「環境」など、「建設」というキーワードに関わる内容が出題されます。
これだけ聞くと「思っているより広いな…、合格できるかな…」と心配になってしまうかもしれませんが、専門科目の重要なことは35問中25問解答ということです。
つまり出題された問題のうちわかるものだけをとけばよいのです。
ですから出題範囲はそれほど広く無い、と言い換えることができます。
過去問題について
過去問題が日本技術士会から公開されています。
第一次試験の中では専門科目の受験対策に時間を割くことが重要です。
過去問題を5年分ほど解いてみて実力を測りましょう。
まとめ
以上が第一次試験の専門科目についてでした。
それほど凝った問題は出ませんし、それぞれの部門における基本的な資格試験レベルの問題が出題されます。
また35問のうち25問を回答しますので、自分の解ける問題を解いて解答を提出することになります。
しっかりと点数を取れるように過去問題をこなしたいですね。