05. 第一次試験の基礎科目について

第一次試験では基礎科目、適性科目、専門科目の3つの科目に分かれて試験が行われます。
ここでは基礎科目について調べてみました。

目次

基礎科目の概要と出題範囲

基礎科目は「科学技術全般にわたる基礎知識」を問う試験で、「設計・計画」「情報・論理」「解析」「材料・化学・バイオ」「環境・エネルギー」の5つの分野に分けて出題されます。
この分野については実際の試験でも「群」として別れていて、1群〜5群として出題されます。

  • 1群 設計・計画に関するもの
    — 設計理論
    — システム設計
    — 品質管理など
  • 2群 情報・論理に関するもの
    — アルゴリズム
    — 情報ネットワークなど
  • 3群 解析に関するもの
    — 力学
    — 電磁気学など
  • 4群 材料・化学・バイオに関するもの
    — 材料特性
    — バイオテクノロジーなど
  • 5群 環境・エネルギー・技術に関するもの
    — 環境
    — エネルギー
    — 技術史など

「1群 設計・計画に関するも」のについては設計理論やシステム設計についてで、信頼度の計算や材料の強度などについて出題されます。
この1群は専門分野によっては知らない言葉などもあるかもしれませんが、難解な計算問題などは出ないのでパターンを覚えて対処することになります。

「2群 情報・論理に関するもの」についてはアルゴリズムやネットワークなどが出題されます。
「情報処理技術者試験」の「基本情報」で見かけるような問題が出題されます。
「情報(コンピュータ系)」が出題範囲というと、40代ぐらいの世代の方には「えっ、情報分野は苦手だ…」と思われるかもしれませんが、それほど難しい問題は出ません。
目新しい用語などもあまり出ず、情報理論などの基礎的な分野のみ出題されます。

「3群 解析に関するもの」では大学数学で学ぶ代数学、解析学、力学などが出題されます。
技術士 第一次を受験される方の多くは大学を卒業してしばらくの期間を置かれる方が多いと思います。
そういった方々は大学時代を振り返りつつ、行列計算などを復讐することになります。
また理系大学で数学を学んだ方でないと根本から理解することは難しいです。問題の傾向、パターンと解法を覚えると良いでしょう。

「4群 材料・化学・バイオに関するもの」では化学、物理学、生物学を中心に出題されます。
しっかりとした大学レベルの問題は出題されませんが、高校レベルの化学、物理学の知識は必須です。
バイオについては用語を過去問題でしっかりと覚えておくことが重要です。 

「5群 環境・エネルギー・技術に関するもの」については環境問題を中心に出題されます。
過去問題からのパターン出題を溶けるようにしておきつつ、日頃から目にしている科学技術系のニュースなどを見て試験に備えましょう。

出題数と回答数について

基礎科目では上記の5つの分野について、1群〜5群までに別れて出題されます。
それぞれの分野(群)では6問が出題され、そのうち3問を回答します。
つまり合計で30問出題され15問を回答することになります。

各群から3問ずつを回答しなければならないため、得意な分野で集中的に得点を稼ぐ、ということはできません。
つまりバイオ系の研究を行っている方が「バイオ系の4群は自分にとって簡単だからここで6問解答して、数学が苦手だから3群はやめよう」ということはできません。
専門分野にかかわらず全ての群から3問ずつ回答する必要があります。
これは技術士、技術士補として技術的な基礎知識を問われているから、ですね。

過去問題について

日本技術士会さんから過去問題を公開しています。

解答はありませんので解答については参考書などで調べましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
技術士 第一次試験の最初の関門でもある基礎科目について調べてみました。
大学などを卒業して専門分野に入った場合、基礎科目にあるような内容からは長らく遠ざかっている方も多いかと思います。
しかしながら技術士、技術士補として最低限必要となる基礎知識を持っている、ということを証明できるように試験に取り組みましょう。

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